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2020年08月13日 ブログ

     私は業務で多くのベトナム人留学生や技能実習生と連絡を取り合うことがあります。以前、地方に出張した際、ベトナム人技能実習生たちが夕食に招待してくれました。彼らの寮で手作りのベトナム家庭料理をごちそうになり、楽しいひとときを過ごしました。

     彼らは揚げ春巻きや焼き魚などのほか、「青バナナとタニシのシソ風味スープ」を出してくれました。スープを出すときは、「今日は、都会で暮らす方が普段は食べないタニシを味わっていただこうと思って、タニシと青バナナでスープを作ったんです。とってもおいしいですよ!」と説明してくれました。このスープはタニシの食感がよく、とてもおいしいので、ベトナムの人気料理です。また、タニシを1匹ずつ殻から出して準備をするため手間がかかります。私は実習生たちの厚意に感謝して、スープをおいしくいただきました。

     さて、食事が終わり、私は「ところで、さっきのタニシはどこで買ったのですか?」と聞きました。すると、彼らの一人が「職場の近くの田んぼで捕りました。そこにはタニシがたくさんいるのですが、どうやら日本人は食べないようですね」と答えました。


水田のタニシ

     「水田の生物を食べる」ということは、日本に来たばかりのベトナム人によくある話なのですが、実は、田んぼの生物は食べられません。それは、稲作ではさまざまな種類の農薬がまかれており、タニシをはじめ水田に生息する生物には多量の農薬が含まれていると推定されるからです。私は水田のタニシでスープを作ったと聞いてびっくりし、「田んぼのタニシは食べられません。これからは食べてはいけませんよ」と彼らに伝えました。


水田には農薬がいっぱい

     ところで、日本では鳥や動物を捕獲してはいけません。2019年、東京の河川敷でカルガモ2羽を捕獲して持ち帰ろうとしたベトナム人男性が鳥獣保護法違反容疑で書類送検されました。鳥や動物の捕獲は同法で原則禁止とされています。捕獲が認められるのは「狩猟」と「許可」の場合だけで、「狩猟」なら免許や登録が必要です。「許可」は、有害動物駆除や研究などの目的で行政が許可をした場合を指します。この二つの場合以外は、山野であっても鳥や動物を捕獲してはいけません。


アイガモ

     タニシの場合は捕獲しても法律違反ではありませんが、食べると健康に害が出る恐れがあります。水田のタニシを食べたからといってすぐに病気になるわけではありませんが、食べ続けると、農薬などの化学物質が内臓に蓄積され、将来、深刻な病気を引き起こしかねません。「水田の生物は食べない」。これを徹底してください。