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ベトナムの常識日本の非常_21:バスケットボールシューズでランニングはしません

常識非常識_21_01
2021年09月05日

By KOKORO(毎日新聞社+VAIJ主催、在ベトナム日本国大使館など後援)

 
日本人には直接的な言い方を避ける傾向があります。タクシーの乗り方もベトナムとは違います。今回もベトナムと日本の文化の違いをKOKORO編集部と一緒に見ていきましょう!

「遠回しな表現」は美徳

私たちベトナム人はあいまいな表現や言葉づかいを避けます。例えば、友人とコーヒーを飲んでいる場合を想像してください。つい時間を忘れて話し込んでいたらお腹が減ってきました…。

そのような場合、ベトナムでは、友人にはっきりと「お腹がすいたので、何か食べに行ってくるから、待っててね」とごく普通に言います。しかし、日本人はこのように言うでしょう。「そろそろ夕食の時間ですね」。この言葉の本当の意味は「お腹がすいた」ですが、はっきりそう言うのではなく「夕食」という単語を使って遠回しに空腹を伝えようとしているのです。これを聞いた人は、相手がお腹をすかせているのだと察しなければなりません。日本で外国人が遭遇する「日本人の言うことが理解できない!」の典型的な例です。

相手への配慮を忘れずに会話をする日本人

日本に住んだ私の外国人の友人たちも「日本人は直接的な表現を避け、何でも遠回しに言う傾向がある」と言っています。日本人には自分の思いや考えをストレートに表現せず、示唆に富んだ間接的な言い方をする文化がありますので、あなたは、彼らが何を言おうとしているのか推測しなければなりません。

日本人が直接的な表現を避けるのは、「相手の状況を考えながら話す」という文化があるからです。例えば、「お腹がすいた」とはっきり言うことは「相手の状況を無視して自分のことだけを考えた発言」だと、多くの日本人は考えます。自己中心的な人だと思われることを避けたいという意識が働き、遠回しな表現をすることが礼儀だと考えています。

ちなみに、空腹であることを「夕食の時間」と表現する場合は、暗に「そろそろ夕食の時間ですが、よかったら一緒にどうですか?」というお誘いの意味を含む場合も多いので、覚えておきましょう。

並んで待つタクシー

次は日本のタクシーについてです。こんな場面をイメージしてみてください。あなたがベトナムのバス停に到着しました。バスを降りると、すぐにタクシー運転手たちが寄ってきて「こっちに乗りなよ」と囲まれます。あなたは運賃や車種などを比較し、どのタクシーに乗るのが最適かを考えてタクシーを選ぶことができます。

しかし、日本では、あらゆる駅や空港、観光名所などでタクシーが「タクシー乗り場」の前できれいな列を作って並び、順番を待っています。タクシー乗り場の場所は、その場所の管理者(行政や鉄道会社など)が決めます。乗客もタクシー乗り場の前に並び、乗る順番を待ちます。タクシーも乗客も順番が回ってきた者同士がマッチングされ、どのタクシーに乗るかは自動的に決まっていきます。

ただし、例外的に、タクシーチケット(特定のタクシーで使える後払いチケット)を持っている客やタクシーに乗り慣れた客がチケットの使えるタクシーや好きなタクシーに乗るために、そのタクシーが来るまで順番を人に譲る場合もたまにあります。

また、交通量の多い都会の道路では、ベトナムと同じように手を挙げてタクシーをつかまえることができます。日本人は駅前などに並んでいるタクシーを「客待ちタクシー」、道路で手を挙げて止めるタクシーを「流しのタクシー」と呼んでいます。ちなみに、ベトナムの Grab タクシーのようなシステムは日本では普及していません。マイカーで有料で人を運ぶ行為は日本では法律違反になるからです。

ところで、日本の多くのタクシーは会社に所属し、「個人タクシー」も協同組合に所属しています。すべてのタクシーにメーターが付いており、同じエリアでは、どのタクシーに乗っても短距離の料金は大きく変わりません。ただし、深夜の割増料金なしの会社や一定額を超えた部分を半額にする会社などもあり、遠距離の場合は、タクシー会社を選ぶ日本人も結構います。とはいえ、いったんタクシーに乗ってしまえば、各会社が行政から認可された基準に従ってメーターが正確に距離と料金を計算するので、価格交渉はできません。

それから、日本でタクシーに乗るときは、ドアが自動で開きます。タクシー会社によっては運転手が降りてきてドアを開けてくれるケースもあります。多くの運転手は白い手袋を着用し、支払い方法は現金やクレジットカード、ICカードなど多様です。また、運転手へのチップは必要ありません。

「運動」の違いあれこれ

だれでもエクササイズをしますね。ストレッチやランニング、腕立てふせや懸垂(けんすい)など、そのメニューにベトナム人と日本人とで大きな違いはありません。しかし、スポーツに関する習慣の違いには興味深いものがたくさんあります。

一つは、エクササイズの基本的な位置づけや考え方の違いです。多くのベトナム人にとって午後遅い時間の運動は、友だちが集まって一緒に運動やおしゃべりをし、少し汗をかいたら切り上げてビールを飲みに行くという流れです。ベトナム人はグループで運動するのが好きで、仲間との結束を示す活動とさえ考えられています。しかし、日本人は単独でジムなどに通うのが好きです。たまに数人のグループで走っている光景も見かけますが、基本的には独り黙々とトレーニングに励む人が多い傾向があります。つまり、「運動は運動」なのです。

ランニング専用のウエアやシューズで走る日本人たち〈東京〉

運動の服装にも大きな違いがあります。ベトナム人は運動するとき、なるべく自分が快適な服を選ぶ傾向があります。タンクトップやショートパンツ、さらにはシルクの部屋着という人もいます。彼らは快適さを最優先に服装を選びます。

一方、日本人は時と場所、場合(TPO)に合わせた服装を重んじます。仕事でも冠婚葬祭でもアウトドアでもそうですが、自分が参加する活動に合った服を着用します。運動も例外ではなく、走るときはランニング用の服や靴、山に登るときは登山の服と登山靴を着用します。

このように、日本人はその運動に合わせたウエアやシューズを着用するので、バスケットシューズでランニングに出ることはありませんし、ランニングシューズでテニスをやることもありません。したがって、日本では、野球をするときにテニスウエアを着たり、サッカーをするときにバスケットのユニフォームを着たりしないでください。それはとても(悪い意味で)面白がられてしまうでしょう。

 

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